インボイスで進む負担と貧困

10月から悪魔のようなインボイス制度が始まった。これまで非課税(免税)事業者であった中小零細事業者が当面2%の暫定税率とはいえ、新たな負担が発生することになったのである。経済的な負担だけではなく複雑な帳簿を付けなくてなならないという事務作業負担もさらに深刻だ。

こんなことまでして国が新たに手にする税収は年間2,500億円程度、一方国民やフリーランス、中小零細事業者が負担するコストは年間25兆円まで達してしまうという試算がある。今後、事業取引を始めたり継続したり終了したりする際にも相手側が課税事業者かどうか確かめ、同時にインボイス番号が正しいかどうか請求書一枚一枚チェックしなければならないという膨大な負担が強いられることになった。また電気代まで便乗値上げが。太陽光などの再生エネルギーを電力会社に売電する事業者が免税事業者の場合、電力会社が負担すべき暫定税率分が消費者に押し付けられるからである。

税理士とシステム業者、印鑑屋が儲かる反面、大多数の国民は奈落の底に落とされたに等しい。国は物価高がもたらす過去最高の消費税収入がありながらインボイス制度創設によって国民はさらなる負担増に苦しめられるという地獄池にはまった。貧しい者は益々貧しくなり、富める者は益々豊かになるという格差と貧困の広がりが、、、