攻められたらどうする?
敵基地攻撃能力や核兵器を持てばロシアのような軍事大国に攻められずに済むのだろうか?
むしろそのような攻撃的な兵器を持つと仮想敵国に日本を先制攻撃する根拠や口実を与えてしまい、かえって戦争リスクが高まるのではなかろうか?日本は憲法9条があるのでかろうじて国際紛争を軍事力で解決しようとしない国と評価されているのに、そんなメリットを打ち捨て、憲法改正し、他国に軍事行使出来る国になってしまったら周辺国の緊張は今以上に高まり、一触即発状態に陥ってしまう。それでいいのだろうか?
日本にそんな攻撃力があろうがなかろうが周辺国が日本を攻めようと思えば容易に攻めてくるだろう。当然相手は核武装国家であろうから、にわか仕立ての日本の敵基地攻撃ミサイルや核兵器を脅威とは見ないだろうし、お互い核の使用は躊躇するに違いない。アメリカも自国の基地に被害が及べば反撃してくれるだろうが、核の全面対決が怖くて日本への侵略を容認してしまうかも知れない。
国家戦略として、他国に攻められない方法を考えることは重要だが、仮に攻められてしまったらどうするのかということも熟考すべきである。攻められることはあり得ないのではなく、ウクライナのようにあり得るからだ。その時侵略国家は当然のように日本に傀儡政権を立てるだろう。その時国民は他国の侵略者だけではなく自国の傀儡政権とどう付き合うべきか?命の保証と引き換えに黙って従うのか、非暴力で不服従し続けるのか、テロ集団とレッテルを張られながらも抵抗するのか、国外に逃亡してしまうのか、それぞれ良心と正義の観点から選択するのだろう。
しかし侵略者に媚びを売って利権を貪り、傀儡政権の子飼いになるのだけは避けたい。日本でも戦前、鬼畜米英と煽っていた愛国主義者や軍国主義者ほど戦後は手の平を返したように占領軍に取り入り、財を成し、GHQの後ろ盾で権力を上り詰めていった連中がいた。彼らこそ非国民であり売国奴である。他国に攻められたらどうするのか、国民の代弁者でない政権が続く限り、様々な手段で抵抗し、機を捉えて侵略者を追い返していくべきであろう。不幸にも他国に攻められてしまった時に慌てふためかずにどうするのか、既成事実に安易に屈服せずに一縷の希望を見出すことが肝要である。