貧困層の底上げで景気回復を!
経済的下位層を大事にしないと景気循環は遅れるという問題がある。消費増税以降、景気が腰折れしているのは、誰も彼もがお金を使わないからだ。富める者は益々富むが、物を買わず株式投資か貯蓄に走る一方、貧しい者は益々貧しくなるが故に消費すら満足に出来なくなる。とくに富者に比べ貧者は必ず消費するので身近な街角景気を牽引するということを忘れてはならない。
貯蓄も稼ぎもないから貧者になるのだから税金で彼らを救済するべきではないか。繰り返すが、貧者は消費性向が大きく彼らへの税金投入は経済を下支えするので無駄にはならない。我が国のこれまでの社会保障政策は公的扶助の筆頭格である生活保護を中心に切り詰め過ぎた。その結果がこのざまである。
貧者への税金投入はある種の公共事業の一種と考えるべきではないか。彼らの可処分所得増大は、低迷する経済の活性化策として位置付けては如何か。もちろん以下のような批判は根強い。怠け者を増やし、投資効果もなく、国の借金を増やすだけではないかと。しかし現行の国家予算の半分は次世代への借金と過去の借金の返済分である。さらに怠け者と言えども消費者としての役割があるのだ。街角景気の回復には彼らの担う役割は少なくない。貧者の経済的底上げのためにも生活保護の最低生活の基準額を上げるべきだ。