起て、生保受給者よ!

12月を迎えたというのに、街の景気は盛り上がらない。

通常、忘年会やクリスマスシーズンなら人々の財布の紐は緩むはずだが、一向にそんな気配はないし、通行人の表情も暗い。一言で言えば金が回っていないからだ。統計上も中間層から低所得者層の購買力が衰えているようだ。たんすや銀行には幾ばくかの金が眠っているのだろうが、誰しも持ち合わせの金が懐に入っていない。何故か?

低所得者の金遣いがめっきり減ってしまったからだろう。元々低所得の人たちは少なくとも収入があれば多少無駄な物でも確実に消費していた。使わずにはいられない、或いは使うことが義務のように思っている人が少なくなかったからだ。しかし、度重なる生活保護の切り下げで生活はカツカツになり、生きていくのに必要最低限ギリギリの物しか買わなくなってしまった現実がある。スーパーやコンビニで最安値且つ賞味期限ギリギリの食料品しか購入しないような人が増えれば店は潤わないし、商店街や中小企業を中心とした街角景気は衰える一方である。

その直近の原因は10月の消費増税であり、遠因は数年来の生活保護費切り下げである。全国に生活保護受給者はここ数年の最低生活費の基準値の引き下げにより、若干人数が減っているものの全国に200万人以上いる。実は、わが国では生活保護は申請主義をとっているため、基準値以下の生活を強いられていても申請しない人が受給者の約5倍以上いると推定される。ということは、生活保護受給者は1000万人を超えてもおかしくないということだ。

全国の人口の1割以上が生活が極めて苦しくなっているから経済が回らず不景気が進んでしまっている。そんな状況を変えるには生活保護の最低基準額を上げ、且つ基準以下でも生活保護を申請していない800万人以上の困窮者を救うことしかない!

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