何故増税?
政権与党は3年以内を目途に増税路線に舵を切ったと言われている。法人税や復興特別税と並んで消費増税も視野に入ってきているようだ。景気回復の見通しもなく物価高も当面収まりそうもないこの時期に何故、疲弊した国民からさらなる税金をむしり取ろうとするのか?
財務省の意向らしい。岸田政権は「増税命!」の財務省の方針を無視出来ないということだ。だからとってつけたような「異次元の少子化対策」だの「敵基地攻撃のための防衛力増強」などという増税の根拠となりそうな後付け理由を並べてきた。最近は少子化対策については中身の薄さがバレてしまい、さすがに岸田総理も触れなくなってきた。が、防衛予算倍増だけは譲れないようで、北朝鮮からのミサイルの飛来騒ぎのお陰で何とか増税の根拠として磨きがかかってきている。
とはいえアメリカから命中精度が低いことで有名な400発もの巡航ミサイルトマホークを購入したところで防衛力増強に繋がるのであろうか?湾岸戦争時、アメリカ軍がこのミサイルをイラクに向けて発射してもサウジアラビアやトルコに着弾してしまったという。今やアメリカ軍も改良型の巡航ミサイルに切り替えている最中だというのに日本が掴まされたのはどうも旧式のモノらしい。これでは敵基地攻撃のために発射したはずがとんでもないアサっての方向に行ってしまい、国際社会を敵に回しかねないシロモノだ。
元はといえば増税のためならとどうでもいい旧式兵器を爆買いしてしまおうとするからこんなリスクを負ってしまうのだ。財務省にとっては予算がとれれば何でもありで、安全保障のことなんか少しも考えていないからこのザマになるのだ。これまでも財務省はウラで国会議員を動かし「社会保障と税の一体改革」のためなどと称して消費税を上げてきたが、結局は法人税減税の補填に増税分が使われてきたに過ぎなかったことなど前科は山ほどある。その際、消費税をあげることに汗を流した財務官僚は出世し事務次官に上り詰めた者もいたようだが、多くの国民はとんだトバッチリである。
そもそも防衛力増強をいうなら、未だに定員割れの自衛官をどうやって集めるのかに知恵を絞った方がいい。大量の米製兵器を買い込んでもそれを使う自衛官が足りないのではどうにもならないではないか。初めに「予算ありき」「増税ありき」だからこうなるのである。「増税ではなく減税!」を叫ぶことにした。