悪の連鎖を断ち切ろう!

何故軍事力を持つのか?どの国も「攻め込まれた時に応戦し反撃するために」と言うだろう。間違っても「攻め込むために」とは言わない。だが往々にして攻められてもいないのに「残虐非道なネオナチ如き横暴から自国や同盟国の安全を守るために」と称して軍事力は惜しげもなく使われ、侵略の道具となる。軍事力の際限なき膨張を極めるロシアや中国、北朝鮮などは典型的な事例だ。

人類滅亡に繋がりかねない核兵器の登場により従来型の戦争は起こり得ないと喧伝された時期もあったが、現実は違った。核という使えない兵器はさておき、使える通常兵器は躊躇なく使いまくっている。今や超小型化した核兵器さえ使われかねない現状もある。人類のDNAに刻まれた縄張り意識と権力欲が軍事力のエスカレーションに拍車を掛けている。

一般人は「攻めているのか攻められているのか」結局のところ分からず、明確な確証も掴めないまま無意味かつ悲惨な戦争に駆り出されてしまうのがオチである。生存本能が実感出来ればまだしも「悪を滅ぼし正義を実現するため」というシナリオを信じたところで所詮人殺しが正当化出来ないだろう。戦争はフェイクの上に成り立ち、無駄な殺し合いを幾重にも重ねる国家間ゲームのようなものである。悲しむのは一般国民、喜ぶのは武器商人というゲーマーである。そんな悪の連鎖に繋がるゲームの強制終了が待ち焦がれるものだ。