政治と宗教
既成政治に食い込んでしまったカルト集団の問題は余りにも大きい。特に自民党の政策にまで統一教会の教義が影響を与えていたという事実に唖然とする。元々自公政権なので創価学会の影響もあった上でさらに統一教会にも侵食されてたということであれば、もはや日本政治は民主的な国民主権による統治ではなくなってしまったといえるのではなかろうか。そもそも国政選挙から地方選挙まで直近の投票率は半分にも満たないので、選挙結果は財力と集票能力のある組織の意向次第となる。だから強固なピラミッド型の締め付けが機能する宗教組織の動員力がどの選挙戦でも重宝されることになるのだ。
組織率低迷の一途をたどる労働組合や商店街、業界団体など従来型の集票マシンは近年機能しなくなる半面、個々の信者の恐怖感と幸福感と一体感で繋がった宗教団体は選挙における存在感が増す一方なのである。ほとんどの自民党議員は当選できさえすれば後の政策や集会挨拶など学会や教会に多少仕切られようがお構いなしだったのであろう。そこに国民の悲劇があろうと目もくれなかったのが安部氏暗殺で目が覚めたのかも知れない。